伝える内容が同じでも、表現の仕方ひとつで、受け取り手の気持ちが変わります。
相手に気持ちよく伝えることができれば、その後のコミュニケーションが円滑になります。
読み手に気持ちよく伝える方法のひとつが、「ポジティブ(肯定的、前向き)表現」を使うことです。
【ポジティブ表現の3つメリット】
①自分の気持ちが前向きになる
②相手の気持ちが前向きになる。やる気が起きやすい
③言葉の強さをやわらげることができる
・ポジティブ表現……「○○です」「○○してください」「○○する」
「時間に余裕を持って会議に出席してください」
・ネガティブ表現……「○○ではない」「○○しないでください」
「いかなる理由があっても、会議には絶対に遅刻をしないでください」
どちらの例文も、「遅刻をしてはいけない」というメッセージです。
ですが、読み手が受ける印象は違います。ネガティブ表現は緊張感と萎縮を、ポジティブ表現や納得感とやる気を読み手に感じさせます。
文章をポジティブ表現にする簡単な方法は、肯定文で伝えることです。
肯定文で伝えると、否定文で伝えるよりも、相手は受け止めやすくなります。とくに「依頼」や「指示」をする際は、できるだけ肯定文にします。
・ネガティブ……「ゴミを分別せずに、そのまま捨てるのは禁止です」
・ポジティブ……「ゴミは正しく分別した上で、捨ててください」
・ネガティブ……「エレベーター内は密にならないように気をつけてください」
・ポジティブ……「エレベーター内は間隔を空けてご利用ください」
・ネガティブ……「9月13日以降は、一切、企画書を受け付けません」
・ポジティブ……「9月12日まで、企画書を受け付けます」
犯罪などを抑止する強い目的がないかぎり、「ポジティブ」な表現を使ったほうが、読み手に「前向きさ」や「明るさ」を感じさせることができます。