どのようなジャンルのフリーランスになるにせよ、自立して働くためには次の5つの基盤が必要だと考えています。
【フリーランスに不可欠な5つの基盤】
- スキル
- 人脈(取引先を含む)
- 仲間
- マインド
- コミュニケーション力
1.スキル
ひとつでもいいので、仕事につながるスキル(技術や能力)を身につけておく必要があります。仕事とは何か。簡潔にいえば、問題解決をすることです。
自分のスキルで誰かの問題を解決し、その対価として報酬(ギャランティ)を受け取るようにしましょう。
例えば、イラストレーターであれば、「複雑な情報で伝えるのが難しい」という問題を解決するために、情報を可視化してわかりやすく伝えることで、報酬を受け取ります。
ライターであれば、「文章を書くのが苦手」あるいは「文章を書いている時間が取れない」という問題を解決するために、文章力というスキルを使って記事を書いたり、著者になりたい人をインタビューして本にまとめるお手伝いをしたりします。その対価として、原稿料をいただきます。
もし、フリーランスを目指しているけれど、これといったスキルがない場合は、まずスキルを身につけることから始めましょう。スキルの身につけ方については、また別の機会にお話しします。
2.人脈(取引先、クライアントを含む)
フリーランスは、発注してくれる取引先(クライアント)がなければ収入につながりません。そのため、取引先を獲得するための人脈作りが大切です。
「人脈がなければ、取引先を獲得できない」
「人脈がなければ、仕事につながらない」
わけではありません。
クラウドソーシングサイト(ランサーズ、クラウドワークスなど)を活用したり、直接企業に営業するという方法もあります。
ただし、人脈があったほうが仕事につながりやすいのは事実です。
クラウドソーシングでまったく知らない人と仕事を始めたり、知らない企業に飛び込みの営業をしたりするよりも、知人のつてを使って営業をしたほうが信頼関係を構築しやすいため、話が早いのです。
実際、フリーランス協会の調査(「フリーランス白書2024」)によると、「仕事はどのようなところから見つけますか(複数回答)」という質問に対し、
- 1位:「人脈(知人の紹介を含む)」61.6%
- 2位:「過去・現在の取引先」58.9%
- 3位:「自分自身の広告宣伝活動(WEB・SNS・新聞・雑誌など)」33.2%
という結果でした。
経験則としても、一度でも仕事をしたことがある人から次の仕事を依頼されたり、仕事を紹介してもらえることはとても多いです。
そのためには、一つひとつの仕事を丁寧に納品することが重要です。「またあなたに頼みたい」と思われることが、次の仕事につながる大きなポイントです。
一つひとつの仕事を丁寧に仕上げることが、最も効果的な営業活動といえるでしょう。
後編では、フリーランスに必要な5つの基盤のうち残りの3つについてお話しします。
参考:『女性フリーランスの働き方』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/book/9784534061225/