時間を自由に使え、成長でき、会いたい人に会える
フリーのライターになってかれこれ20年が経とうとしています。「一体、何歳?」って思った人もいるかもしれませんね。まっ、年齢の話はまた別の機会に(笑)。結構、長くやっています。
今、人生を振り返って思うのは、フリーでライターをやってきて本当に良かったな、ということです。じゃあ、何が良かったのか。私が思うライターの魅力についてお話していきたいと思います。
フリーライターの魅力はいろいろあり、人によって感じ方が異なると思います。
私が特に感じている魅力は次の3つです。
- 時間を自分でコントロールできる
- 学びの連続で自分が成長できる
- 会いたい人に会える
自分の時間をコントロールでき、大切な家族に時間を使える
時間を自分でコントロールできる――。これは私にとってフリーライターの一番の魅力です。おかげで大切な家族のために時間を使えました。なかでも大きかったのは親の介護を悔いなくできたことです。
それは、10年以上前のことでした。
母が脳の術後の後遺症で植物状態に近い状態になってしまったのです。すごくショックでした。手術前までは普通に笑顔で話していた母が、急に物を言わなくなり笑顔が消えてしまったのですから。目を開けていられる時間は一日たったの数分。一生懸命に話しかけてもすぐに寝てしまう。話に対して無反応で、こちらの話を理解できているのか、いないのかわかりませんでした。
入院先の主治医に相談すると、
「今のお母さんを治せる薬はありません。お母さんを一から再教育するつもりで接してはどうですか。そうすれば、良くなる可能性はあります」
私は4人兄弟の3番目ですが、兄姉や妹と相談して、毎日病院に行きできるだけ長い時間、母に話かけ続けることにしました。その甲斐があり、たぶん母の生命力の強さもあり、母は少しずつ長く起きていられるようになりました。反応も出てきて、1年半ほどで退院ができるまでに快復しました。今も母は、「年相応に」ですが、元気です。
ライターはお金をもらいながら自己成長ができるお仕事
私がやってきたライターのお仕事は、簡単にいえば、「人に会ってインタビューし、記事にまとめる」ことです。
多様な方々にお会いしてきました。中学生、主婦、芸能人、作家、研究者、経営者など職種も肩書もいろいろで枚挙にいとまがありません。総じて言えるのは、どんな方のお話からも大きな学びがあり、その一つ一つが私を成長させてくれた、ということです。
ある女性は、自分の住む町を自分できれいにしたいと、街角に花を植える活動をしていると言いました。「なるほど」と思いました。私は自分の家の前に花を飾ることにしました。
ある大学教授は、「社会には目に見えない穴があいていて、その穴に落ちてしまう人がいる。そういう穴のない社会、穴があっても人が落ちないような社会を作らなければならない」と言いました。
「なるほど」と思いました。私は社会のために何ができるだろうと考えるようになりました。
取材に行くたびに学び、少しずつ自分が成長していける。ライターの大きな魅力のひとつです。また、大学だって、ビジネスセミナーだって、学ぶのにお金を払わなければなりません。でも、ライターは違います。お金をもらいながら学べるんです。すてきなお仕事ですね♪
好きな人に会えるから幸せ気分になれる
ライターをしていて、「あのミュージシャンが好き」「あの俳優が好き」とあちこちで話していると、不思議なことに、その人へのインタビューのお仕事が舞い込んできたりします。「好きなら〇〇さんについて詳しいはず。詳しければ、いいインタビューをしてくるだろう」ということなのでしょう。
これまで私が「会いたいな」と思った方々の何人かにインタビューすることができました。ふふふ。「好きだな」「会いたいな」と思う人に直接会えると、幸せ気分が長く続きます (^_^)。ライターというのは、幸せ気分になれる仕事でもあるんです。
フリーライターは、女性にとっての柔軟な働き方を可能にしてくれる
というわけで、ライターの仕事の魅力についてお話してきました。
今、日本は少子高齢化で、仕事や子育て、介護の両立が求められていますね。そのために、それぞれの事情に応じて、女性が柔軟に働けるよう「仕事の選択肢」を増やす必要があるといわれています。フリーライターは、今まさに必要とされているお仕事、つまり、女性にとっての柔軟な働き方を可能にする仕事のひとつじゃないかなと思っています。
しかも、自分が成長できて人生を充実したものにしてくれる仕事でもあります。多くの女性たちに、ぜひ、お勧めしたいです。
もし、フリーライターの仕事に興味があるという女性がいらっしゃれば、心から応援したいと思っています。そんな思いもあり、ライターの育成をする会社「文道」の立ち上げに加わりました。
文道設立から半年。まだまだこれからですが、一歩一歩できることからやっていきたいと思っています。