コラム

文章上達の二大秘訣 その①


名文を書き写す、名文を真似る

 書く力を伸ばしたいのなら、「名文から学ぶ」ことが大切です。
文章は、今まで使われた言葉や文の組み合わせによってつくられます。自分で一から言葉や文章をつくるのは不可能です。これまで書かれてきたものから学んでいくしかありません。
 そのため、名文を読んだり、書いたりするのが、文章上達の近道です。

 文章上達の二大秘訣は、

①「名文を書き写す、名文を真似る」
②「名文を多く読む」

 ことです。

 名文に明確な基準はありませんが、文道が考える名文は、

「繰り返し読みたくなる文章」
「自分の人生に有益な示唆を与えてくれる文章」
「読み手への思いやりにあふれる文章」

 のことです。本に限らず、私信(個人的なメッセージや手紙)やブログに名文を見つけることもあります。

 では、「名文を書き写す、名文を真似る」といっても、何を書き写し、何を真似ればいいのでしょうか。

「読まれるブログを書きたい」
「会社の資料を上手にまとめ上げたい」
「作家になりたい」
「ライターになりたい」

など、「文章がうまくなりたい」目的は人によってさまざまです。文章上達の近道は、目的に応じた名文を写したり、真似たりすることです。

「読まれるブログを書きたい」なら、自分が好きなブロガーのブログをお手本にする。
「会社の資料を上手にまとめ上げたい」なら、資料をいつも上手にまとめ上げている先輩の資料を真似てみる。
「作家になりたい」のであれば、目標とする作家の作品を真似たり、写したりしてみる。
 自分の文章上達の目的をはっきりさせることが大切です。

【お手本を選ぶときのポイント】

・ 目的に合ったお手本を選ぶ
・ 自分が共感できる、好きな文章を選ぶ
・ 尊敬できる人の文章(作品)を選ぶ
・同じ人だけでなく、さまざまな人の作品をお手本にする

【写すときの5つのポイント】

① 今まで使ったことのない言葉がないか意識する
② 知らない言葉が出てきたら、必ず辞書を引いて意味を調べる
③ 自分が使ったことのない「文章のつなげ方」「書き出し」「最後のまとめ方」の工夫を見つける
④ 全体の構成はどうなっているか考える
⑤ 入力したものを読み直す

参考:『日本人のための「書く」全技術【極み】』(翔泳社)

   『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)

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プロフィール

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藤𠮷 豊

編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。編集プロダクション退社後、出版社にて、男性情報誌、自動車専門誌、2誌の編集長を歴任。

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小川 真理子

編集プロダクションにて、雑誌や企業PR誌、書籍の編集・ライティングに従事。フリーになった後は、電通レイザーフィッシュにて企業のWEBサイトのコンテンツ制作に関わり(非常勤)、仕事の幅を広げる。

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