コラム

ビジネスシーンで、文章力が求められている理由

ビジネスシーンで、文章力が求められている理由

 ビジネスシーンでは、

「文章(文)で報告・連絡・相談をする」
「文章(文)で記録に残す」
「文章(文)で提案する」

など、社内外に向けて、多くの情報を文章(文)によって発信しています。

 したがって、「自分が伝えたい情報」や「相手が求めている情報」を速く、わかりやすく、正確に書くための文章力が求められています。

 
 文章力がとぼしいと、

・仕事の遅延につながる
・情報が正確に伝わらず、トラブルや混乱の原因になる
・礼儀を欠いて不快感を与える
・「仕事ができない人」とみなされる

 といった理由から、相手(お客様、取引先、上司)の信頼を失うことになりかねません。

 社会人にとって文章力は、「すぐに」「できるだけ早く」身につけたほうがいいスキルです。 「すぐに身につけたほうがいい」理由は、おもに次の「4つ」です。

①文章力は「ポータブルスキル」だから

 ポータブルスキルとは、特定の業種・職種にとらわれず、どの仕事でも活用できるスキルのことです。

 文章力は、お客様に、取引先に、上司に、同僚に、正しく物事(情報)を伝えるために不可欠です。時代や環境の変化に左右されにくく、いつ、どこで、どのような仕事をしていても確実に役立ちます。

②「コミュニケーションコスト」を低くできるから

 コミュニケーションコストとは、「情報伝達にかかる時間や手間」や、「意思疎通に要する時間」のことです。文章力が身につくと、「情報が正しく伝わらない」「伝えた内容を理解してもらえない」といった齟齬(そご)が減るため、仕事がスムーズに進みます。

③コミュニケーションの手段に「メール」を使うことが多いから

 ビジネスシーンでのコミュニケーションは、「書いて伝える」(メールやチャットなど)ことが多いため、

・「必要な情報を正確に、わかりやすく伝える」
・「誤字脱字をなくす」
・「相手を不快にさせない表現をする」

 ための文章力が必要です。

④「言葉づかい」が自分(会社)のイメージを決めるから

 その人の書いた文章は、その人(その人のいる会社)のイメージを左右します。言葉は、「書き手の人柄、品位、心の様子」「その人の人間性や志の高さ」をあらわします。乱暴な文章、自分勝手な文章、誤字脱字の多い文章を書くと、自分の信頼だけでなく、「会社全体」の信頼も傷つけることになります。

 文章術は、特別なスキルではなく、再現性(普遍性)のあるスキルです。書き方の基本ルール(拙著なを参考にしてください)を身につければ、誰でも「正確で、わかりやすく、読みやすい」文章を書くことができます。

参考:『社会人になったらすぐに読む文章術の本』(KADOKAWA)

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プロフィール

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藤𠮷 豊

編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。編集プロダクション退社後、出版社にて、男性情報誌、自動車専門誌、2誌の編集長を歴任。

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小川 真理子

編集プロダクションにて、雑誌や企業PR誌、書籍の編集・ライティングに従事。フリーになった後は、電通レイザーフィッシュにて企業のWEBサイトのコンテンツ制作に関わり(非常勤)、仕事の幅を広げる。

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